◯認知症への移行を防ぐコーヒーの効果(米国の研究)
南フロリダ大学・・2012年に珈琲の認知症への効果について発表
タンパとマイアミに住む65歳~88歳迄の124人の血中のカフェイン濃度を調査。
2~4年の間、MCI(軽度認知障害)から認知症に進行した人は、MCIのまま認知症に移行しなかった人よりも血中カフェイン濃度が平均51%低いという結果が出ました。
認知症の前駆状態であるMCIになると、半数の人が5年の間に認知症に移行するといわれています。
適量のコーヒーを飲み、血中のカフェイン濃度が高い高齢者は、認知症発症を遅らせることができるのです。
この研究は、「Journal of Alzheimer’s Disease」に発表されています。
研究論文筆頭著者チュアンハイ・ケイオ博士(神経科学者)は、同大学内ニュースで「アルツハイマー型認知症を完全に予防出来るわけではないが、発症を著しく抑制するか、発症を遅らせることができると確信している」と報告。
◯トリゴネリンの効果・特性 浅煎り
コーヒーの認知症予防効果では、もう1つトリゴネリンという成分の研究も進んでいます。
これはアミノ酸の一種で、ホタテなどの貝類やマメ科植物にも含まれています。
アルツハイマー型認知症では、脳の神経細胞にある樹状突起や軸索部分が脱落します。
トリゴネリンは、電気信号をやりとりするこれらのパーツを発達させる作用がある事がわかっています。
トリゴネリンは熱に弱いため、浅煎りのコーヒーに多く含まれています。
浅煎りだと香りや味が弱くなりがちですが、浅煎りでも美味しさを追求した、トリゴネリンを多く含んだコーヒーも開発されています。
◯カフェインとクロロゲン酸の働き
アルツハイマー型認知症の人の脳では、アミロイドベータやタウといったタンパク質が蓄積し、凝集化します。
カフェインは脳内のアデノシン受容体という物質の働きを抑制することで、タウタンパクの凝集化を防いでくれます。
またコーヒーのクロロゲン酸はポリフェノールの一種で、強い抗酸化力を持っています。
脳の酸化ストレスが上がることでも促進される、タウタンパクの凝集を抑制する効果があり、同時に、脳の血管を傷つける活性酸素を除去し、脳内の炎症を抑える効果も発揮します。
◯大変丁寧なご対応、ありがとうございます。